2025/07/18 教育学科
教員インタビュー 金 彦志(きむ おんじ)教授(特別支援教育担当)
1. 金先生はどうして障害のある子ども達の教育に興味を持たれたのですか。
高校生の時、手話サークルに所属していて、聴覚障害者の話を聞く機会がありました。当時大学生だった聴覚障害者の話を今でも鮮明に覚えています。
「私は旅行が好きですが、ほとんど夏に旅行します。田舎の民宿だと障害を理由に宿泊を拒否されることがあるので、外で寝ても平気である夏が好きです」(今は、障害者差別は法律で禁止されています)。
この話は私に衝撃を与えました。彼は微笑みながら話しましたが、その気持ちを想像すると悲しくなり、よくわからない怒りが湧きました。その後、心の中で「なぜ障害者は差別されるのか?どうすれば、みんなが安心して過ごせるのか?」という疑問が大きくなり、特別支援教育に興味を持つようになりました。その時の聴覚障害者には、今も感謝しています。
2. 学生には大学でどのようなことを学んでほしいと思いますか。
大学は専門的な知識だけを習得する場所ではなく、様々な学問への理解を深め、論理的思考や問題解決能力など、社会で活かせる多様な学びが可能な場です。学科の勉強はもちろんですが、サークルやボランティア活動、趣味活動、友達との旅行など新しいことにチャレンジしてほしいです。その体験から得たものは、卒業後の人生に様々な形で、必ずプラスになると思います。
3. 特別支援教育に興味のある高校生のみなさんへメッセージをお願いします。
高校生のみなさん、インクルーシブ( Inclusive)ということばを聞いたことがありますか。一般的に「包括的」「包み込む」という意味で使われています。例えば、私が大好きなオールインクルーシブとは、宿泊の中に、ホテル内の食事や飲み物、アクティビティなどの料金がすべて含まれているサービスのことを意味しています。
最近日本の教育現場では、インクルーシブ教育が注目されるようになり、障害の有無にかかわらず多様性を認め、共に学び共に成長していくことを目指しています。このインクルーシブ教育の実現のためもっとも奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】なのが特別支援教育であり、それを担当する特別支援教育教員の高い専門性が求められる時代になりました。とてもやりがいがあり、喜びもある仕事だと思います。みなさんと一緒に勉強する日を楽しみにしています。

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