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2022/12/14 社会福祉学科

【保育士課程】3年生 施設実習報告会

施設実習報告会の教室の様子
施設実習報告会の教室の様子
保育士になるための実習として、20日間の保育所実習、10日間の施設実習があります。2年生から実習指導が始まり、3年生になると、さらに指導を受けながら実習に臨み、その後も、事後指導やゼミのグループワークなどを通して保育や福祉の理解を深めていきます。

施設実習先には様々な施設があります。子どもの施設では乳児院、児童養護施設、母子生活支援施設、児童相談所(一時保護所)、児童自立支援施設、障害児入所施設、児童発達支援センターなどがあります。成人の施設では障害者支援施設、生活介護、就労支援などがあります。

11月、社会福祉学科、教育学科、合同で「施設実習報告会」が行われました。施設の種別ごとに18グループ、9つのブースに分かれ、20分の報告と5分の質疑応答で進めていきました。これまで、実習が終了した7月からグループで振り返りを行いながら「実習報告書」を作成して実践知を積み上げてきました。今回はその報告書を元に他のグループも交えて学び合う場となりました。



ロールプレイを使った「場面考察」
ロールプレイを使った「場面考察」
実習の成果を口頭発表するとともに、ロールプレイを使った「場面考察」も行いました。ロールプレイとは擬似的に役割を演じて援助等の技術を身につける学習方法です。実習中の「実習生と利用者」「職員と利用者」など、対人援助の学びにつながった場面を再現して考察しました。

例えば、実習生が利用者に働きかけても行動を起こしてもらえない場面で、職員が言語的?非言語的コミュニケーション技法を用いて、利用者の行動を促していた様子を再現し、施設職員のもつ援助技術や専門性などの理解を深めました。



ロールプレイを使った「場面考察」
ロールプレイを使った「場面考察」
 施設実習は保育所実習よりも、実習前にイメージしにくいところがありますので、不安を抱く学生も少なくありません。そのため、積極的に実習に取り組めるよう、実習指導の授業を通して、実習先や利用者についてしっかり学んでいきます。実習は10日間と短いのですが、実習の前と後で、学生の意識や価値観の変化がとても大きいのが施設実習の特長です。

参加学生の感想には「すべての施設の共通点として、利用者の小さな変化に気づいて関わりに活かすことの大切さを感じた」「障害者の施設では利用者の年齢層が20~50代と幅広いからこそ、職員は敬語を使い、敬意をもって関わっている」「重い障害の利用者との関わりは会話だけでなく、指文字や文字盤を使ってコニュニケーションをしていることを知り、利用者は様々な方法で自分の意思を伝えようとし、職員はそれを理解しようと努力していることを知った」などがありました。

 今回の実習報告会は、大学で学んだことと実践から学んだことをていねいに接続する作業となりました。そして、建学の精神である「行学一如」の大切さをあらためて確認する機会にもなりました。